K-POPファンにとって、避けては通れない運命の年。それが「デビュー7年目」です。韓国の芸能界には、公正取引委員会が定めた標準契約書に基づき、専属契約期間を「最大7年」とする慣例があります。これにより、多くのグループがデビュー7年目に**「再契約」か「解散(または事実上の活動休止)」**かという究極の選択を迫られます。
2026年は、第4世代の幕開けを告げた2019年デビュー組がその「7年の壁」に直面する、まさに業界の転換点となります。
本記事では、2026年に契約満了を迎える主要グループのリストとともに、各グループの再契約の可能性をプロのアナリストの視点から徹底分析します。
1. なぜ「7年の壁(7年のジンクス)」は起きるのか?
かつてK-POP界では、10年以上の長期にわたる「奴隷契約」が問題視されていました。これを是正するために導入されたのが、7年を上限とする標準契約書です。
この制度により、アーティストは7年経てば自由な選択ができるようになりましたが、同時に**「人気絶頂のグループが、メンバーの進路の違いによってバラバラになる」**というリスクも抱えることになりました。2026年は、現在世界的な人気を誇るグループたちがこの岐路に立ちます。
2. 【完全網羅】2026年に契約満了・更新を迎える主要グループ一覧
2019年にデビューし、2026年に契約終了予定の主なグループを月別にまとめました。
2026年 契約満了カレンダー
| デビュー月 | グループ名 | 事務所 | 2026年の動向予測 |
| 1月 | WayV (NCT) | SM | 中国活動とグループ維持のバランスが鍵 |
| 1月 | ONEUS | RBW | 実力派として安定した再契約が濃厚 |
| 1月 | VERIVERY | Jellyfish | メンバーの兵役時期と重なり慎重な判断へ |
| 2月 | ITZY | JYP | 全員再契約が期待されるが、ソロ活動へのシフトも |
| 3月 | TXT (TOMORROW X TOGETHER) | HYBE | HYBEの主力として「全員再契約」の可能性極大 |
| 3月 | EVERGLOW | YUE HUA | 2025年に動きがあったが、2026年が最終局面 |
| 5月 | AB6IX | BRANDNEW | 個人の才能を活かした「独立型再契約」の可能性 |
| 5月 | OnlyOneOf | 8D | 独自の世界観を維持できるかが焦点 |
| 7月 | CIX | C9 | メンバーの個人活動の意向に注目 |
| 8月 | Rocket Punch | Woollim | ガールズグループ戦国時代での立ち位置を再考 |
3. プロが分析!主要グループの再契約・解散の可能性を深掘り
単なるリストだけでなく、各グループが抱える「内部事情」と「再契約の壁」を詳しく解説します。
① TXT (TOMORROW X TOGETHER):HYBEの絶対的屋台骨
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デビュー日: 2019年3月4日
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予測: 全員再契約(確実視)
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分析: 現在、BTSが不在の期間を支え、完全体復活後もHYBEの売上の中心を担うのはTXTです。彼ら自身もグループへの愛着が強く、ワールドツアーの規模も拡大し続けています。条件面でのトラブルがない限り、SEVENTEENのように「早期全員再契約」のニュースが届く可能性も高いでしょう。
② ITZY:JYP第4世代の先駆者が直面する岐路
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デビュー日: 2019年2月12日
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予測: グループ維持、ただし契約形態は「ハイブリッド型」
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分析: ITZYはパフォーマンス力の高さで知られますが、近年はソロ活動(広告、ファッション、ソロ曲)への意欲も高まっています。BLACKPINKのように「グループ活動はJYP、個人活動は各々のレーベルや独立」という形を模索する可能性があります。全員がJYPに残るかどうかは、2025年のカムバックの成功にかかっています。
③ WayV (NCT):多国籍グループゆえの複雑さ
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デビュー日: 2019年1月17日
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予測: 慎重な調整が必要
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分析: 中国を拠点とするWayVは、政治的な状況や現地での個人活動の需要に大きく左右されます。SMエンターテインメントの経営体制が変わったことも影響し、メンバー個別の契約条件が異なる可能性も。NCTという大きなブランドを維持しつつ、中国での自由度をどう担保するかが交渉の論点になるでしょう。
4. 2026年の新潮流:再契約の形が「ハイブリッド型」へ進化
2026年の契約更新において、これまでと決定的に違うのが**「再契約の多様化」**です。これまでは「再契約=同じ事務所に残る」「解散=バラバラになる」の二択でしたが、現在は以下の3つのパターンが主流になりつつあります。
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全員完全再契約: グループ全員がそのままの事務所で継続。(例:SEVENTEEN, Stray Kids)
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グループ維持・事務所分離: グループの権利は元の事務所に残し、個人のマネジメントは別会社で行う。(例:BLACKPINK, MAMAMOO)
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独立・新会社設立: メンバー全員で新しい事務所を立ち上げる。(例:GOT7, iKON)
2026年に契約を迎えるグループ、特にAB6IXやITZYなどは、この「2」のパターンを選択する可能性が高いと見ています。ファンにとっては、グループが存続するだけでも喜ばしいことですが、活動頻度が下がるリスクも孕んでいます。
5. ファンが2026年に向けて今できること
推しの契約満了が近づくと、不安で夜も眠れないというファンも多いでしょう。アナリストとして、以下の「推し活の心得」を提言します。
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「今」の活動を全力で支える: アルバムの売上やストリーミング数は、アーティストが事務所と交渉する際の「最大の武器(カード)」になります。実績があるほど、アーティスト側が良い条件で再契約を勝ち取れます。
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公式発表以外を鵜呑みにしない: 年末年始にかけて、韓国の掲示板やSNSでは「〇〇が脱退するらしい」といったデマが飛び交います。情報のソースを確認し、アーティスト自身の言葉を信じましょう。
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ソロ活動を応援する: 契約更新が近づくとソロ活動が増えます。これは「グループ解散の準備」ではなく、「アーティストとしての寿命を延ばすためのステップ」です。
6. まとめ:2026年はK-POPの「第二の創成期」になる
2026年の契約更新ラッシュは、決して悲しいニュースばかりではありません。アーティストがより自分らしい生き方を選び、それでいてグループとしても輝き続ける新しい形が定着する年になるでしょう。
特にBTSの完全体復活と、2019年組の契約更新後のリスタートが重なる2026年は、K-POPが真の意味で「グローバルポップ」として成熟する1年になります。
当ブログでは、今後も各グループの再契約に関する最新情報が入るたびに、どこよりも早く、そして深く解説していきます。
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